賃貸の更新料は、2年に一度「忘れたころ」にまとまって出ていく、特別費のなかでも代表的な出費です。多くの物件で家賃1〜2か月分がかかり、しかも同じ月に火災保険や保証会社の更新料まで重なるため、うっかりすると「更新の月だけ家計が一気に苦しくなる」ことになりがちです。この記事では、賃貸の更新料はいくらが相場なのか、地域による違い、更新料以外にかかるお金、そして毎月いくら積み立てておけば慌てずに済むのかを、目安金額つきで整理します。金額はすべて目安として、あなたの契約書と照らし合わせながら読み進めてください。読み終えるころには、次の更新月に向けて「毎月いくらよけておけばいいか」がはっきり見えているはずです。
そもそも特別費とは何か、どんな項目が当てはまるのかは特別費とは?一覧と年間平均の目安【全項目リスト付き】でまとめて解説しています。
賃貸の更新料とは?2年ごとに来る「特別費」の代表格
更新料とは、賃貸借契約を更新するタイミングで、借主が貸主(大家さん)に支払うお金のことです。多くの物件では契約期間が2年に設定されており、その満了時に契約を続けるために支払います。毎月の家賃や共益費のように「固定費」として毎月出ていくお金ではなく、2年に一度だけドンと発生するのが特徴です。
だからこそ、更新料は特別費として管理するのがぴったりの費目です。家賃は毎月の口座残高で意識できますが、更新料は「2年前にも払ったはずなのに、次の更新月をすっかり忘れていた」というケースがとても多いお金。数万円単位の出費が予告なく家計を直撃するので、あらかじめ年間の出費として見える化しておくことが、家計を崩さないコツになります。
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賃貸の更新料の相場は家賃の何ヶ月分?【全国・地域別の目安】

更新料の相場は、一般的に「家賃の1か月分」とされることが多いですが、実際には地域による差がとても大きい費目です。更新料そのものが存在しない地域もあれば、家賃2か月分近くかかる地域もあります。まずは代表的な地域ごとの目安を見てみましょう。
| 地域 | 更新料の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 関東(東京・埼玉など) | 家賃の約1か月分 | 人気物件では2か月分以上のことも |
| 千葉の一部 | 家賃1か月分を超える例も | 地域差が大きい |
| 京都 | 関東より高めの傾向 | 更新料の慣習が根強い |
| 大阪・名古屋 | 更新料なしが多い | 設定されないケースが目立つ |
| 北海道・九州(福岡など) | なし〜事務手数料程度 | 低額または不要のことが多い |
目安として、たとえば家賃8万円の物件で更新料が1か月分なら8万円、2か月分なら16万円。これが2年に一度発生すると考えると、決して小さな出費ではありません。契約書の「更新料」の欄に「新賃料の◯か月分」と書かれているので、まずはご自身の契約内容を確認しておきましょう。
地域で慣習がここまで違う理由
更新料は法律で一律に定められたものではなく、地域の商慣習として広まってきたお金です。そのため「更新料が当たり前の地域」と「そもそも聞いたことがない地域」がはっきり分かれます。引っ越しで別の地域へ移ると、これまでなかった更新料が発生したり、逆に不要になったりすることもあるので、住み替えの際は特別費の項目一覧に更新料を入れるかどうかを見直しておくと安心です。
更新料だけじゃない。更新時にまとめて出ていくお金

更新月に負担が重く感じられる一番の理由は、更新料だけでなく複数の費用が同じタイミングでまとめて請求されることにあります。主なものは次の3つです。
火災保険の更新料(目安1〜2万円)。賃貸契約と合わせて2年契約になっていることが多く、更新のタイミングで再加入・更新費用がかかります。保証会社の更新料(目安1〜2万円)。連帯保証人の代わりに保証会社を使っている場合、契約更新時に更新料が発生することがあります。更新事務手数料。管理会社や仲介会社に支払う手数料で、金額は物件によって異なります。
これらを合計すると、家賃1か月分の更新料に加えて数万円が上乗せされ、「更新月の請求額が家賃の1.5〜2倍以上になった」ということも珍しくありません。更新料単体ではなく、更新月にかかる総額で考えておくのが失敗しないポイントです。
たとえば家賃8万円の物件で、更新料が1か月分(8万円)、火災保険が1.5万円、保証会社の更新料が1万円だとすると、更新月の総額はおよそ10.5万円。ふだんの生活費に加えてこれだけの金額が一度に出ていくため、「更新月だけ赤字になる」「ボーナスや貯金を取り崩してしのぐ」といった状態になりやすいのです。逆に言えば、この総額さえ先に把握できていれば、更新料は十分にコントロールできる出費だといえます。
更新料はいつ来る?「2年に一度」を家計に組み込む
更新料は契約満了のタイミング、つまり多くの場合は入居からちょうど2年後の同じ月に発生します。更新の連絡は、更新月の1〜3か月前に管理会社から書面で届くのが一般的です。この「通知が来てから支払いまで」の期間が短いため、そこから慌ててお金を用意しようとすると、他の支出を削ったり貯金を取り崩したりすることになりがちです。
おすすめは、契約書に書かれた契約期間から次の更新月を割り出し、特別費の年間スケジュールに「◯年◯月:更新料(更新月の総額)」として先に書き込んでおくこと。2年に一度の出来事でも、カレンダー上に固定しておけば「気づいたら来月だった」を防げます。更新は年をまたぐことも多いので、その年の他の特別費と合わせて総額を把握しておきましょう。
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更新料を特別費として積み立てる方法【毎月いくら?】

更新料を無理なく用意するコツは、更新月の総額を「2年(24か月)」で割って、毎月コツコツ積み立てておくことです。まとまった額を一度に払おうとするから苦しくなるのであって、24か月に分ければ月あたりの負担はぐっと軽くなります。
年額÷24で毎月の積立額を出す
たとえば更新月の総額が「更新料8万円+火災保険1.5万円+保証会社1万円=10.5万円」だとします。これを24か月で割ると、毎月およそ4,400円。この金額を更新用に別枠でよけておけば、次の更新月に「10万円が急に必要」という事態を避けられます。目安として計算式は次の通りです。
毎月の積立額 = 更新月にかかる総額 ÷ 24か月
更新料は他の特別費と同じく、この「年間(または2年)から逆算して毎月に均す」考え方がそのまま使えます。積立のやり方そのものは特別費の積立方法の記事で詳しく解説しているので、更新料以外の出費も含めてまとめて設計したい方はあわせて読んでみてください。一人暮らしで固定費に対する更新料の割合が大きい方は、一人暮らしの特別費の視点も参考になります。
更新料は抑えられる?交渉できるケースと注意点
更新料は必ずしも「言い値」で確定するわけではなく、状況によっては相談の余地があります。たとえば長く住み続けていて家賃の滞納もない優良な借主であれば、更新料の減額や、家賃・更新料を含めた条件の見直しをお願いできることがあります。近隣に条件のよい空室が増えている時期なども、大家さん側が更新を望むため交渉しやすい傾向です。
ただし、更新料は契約書に明記されているのが通常で、「払わない」という一方的な選択はトラブルのもとになります。交渉する場合も、あくまで丁寧にお願いする姿勢が基本です。また、更新のタイミングは引っ越しを検討する良い機会でもあります。更新料+更新時費用の総額と、引っ越しにかかる初期費用を天秤にかけて、住み替えたほうが結果的に得になるケースもあります。目先の更新料だけでなく、今後数年の住まい方まで含めて考えるのがおすすめです。
更新料を払わないとどうなる?知っておきたい注意点
契約書に更新料の支払いが明記されているのに支払わないままにしておくと、後々トラブルに発展する可能性があります。具体的には、未払いの更新料をさかのぼってまとめて請求されたり、遅延に対する金利が加算されたりするおそれがあります。悪質と判断された場合には、契約解除につながる可能性も否定できません。
なお、契約期間が過ぎて自動的に契約が続く「法定更新」になった場合の更新料の扱いについては、過去の裁判でも判断が分かれており、一律に「払わなくてよい」とは言い切れないのが実情です。契約内容や状況によって結論が変わるため、疑問がある場合は契約書をよく確認し、必要に応じて管理会社や自治体の無料相談窓口などに相談しましょう。本記事は一般的な情報の紹介であり、個別の契約に関する法的な判断を示すものではありません。
よくある質問(更新料のQ&A)
Q. 更新料は毎年かかりますか?
A. 多くの物件では契約期間が2年で、更新料も2年に一度が一般的です。ただし1年更新の物件もあるので、契約書の契約期間を確認しましょう。
Q. 更新料は戻ってきますか?
A. 更新料は契約更新の対価として支払うもので、敷金のように退去時に返還される性質のお金ではありません。目安として「戻らない前提」で家計に組み込んでおくと安心です。
Q. 更新月に用意しておくべき金額の目安は?
A. 更新料(家賃1か月分程度)に、火災保険1〜2万円・保証会社1〜2万円・事務手数料を加えた総額が目安です。契約内容によって変わるため、届いた更新書類で確認しましょう。
まとめ|更新料は「忘れたころに来る」から先に備える
賃貸の更新料は、2年に一度だけ発生し、しかも火災保険や保証会社の更新料と重なって家計を直撃しやすい、典型的な特別費です。相場は家賃1か月分前後が目安ですが地域差が大きく、更新月の総額で考えると数万円以上の上乗せになることも珍しくありません。だからこそ、次の更新月を先にカレンダーへ書き込み、総額を24か月で割って毎月コツコツ積み立てておくのが、慌てないための一番の近道です。
更新料以外の特別費もあわせて整理したい方は、次の記事も参考にしてください。
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※本記事は家計の計画・見える化を目的とした情報提供であり、金融商品の勧誘や投資助言ではありません。掲載の金額はすべて目安です。実際の更新料や更新時費用、支払い義務の有無は、お住まいの地域の慣習やご契約内容によって異なります。個別の判断が必要な場合は、契約書をご確認のうえ管理会社や専門家にご相談ください。

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