忘年会・新年会の費用は、1回あたり約5,000円、2回で約1万円が今の相場です。ところが「会費だけ」で済むことは少なく、二次会・交通費・ベビーシッター代・手土産まで含めると、12月と1月の2か月で1万5千円〜3万円前後が消えていく家庭も珍しくありません。しかも毎年必ず来る出費なのに、家計簿では「交際費」の中に埋もれて見えにくいのが厄介なところです。この記事では、最新の調査データをもとに忘年会・新年会の費用の平均と内訳を整理し、特別費として無理なく備える方法をお伝えします。
なお、本記事の金額は公的・民間の調査と一般的な相場にもとづく目安です。職場や地域によって差が大きいため、ご自身の実績に置き換えて使ってください。
特別費の考え方そのものを先に知りたい方は、特別費とは?一覧と年間平均の目安もあわせてご覧ください。
忘年会・新年会の費用の平均は?調査データで見る1回あたりの会費

外食市場を継続調査しているリクルート「ホットペッパーグルメ外食総研」の調査(2025年10月実施、@DIME 2025年12月19日掲載)によると、忘年会・新年会の1回あたりの会費は、前年度の実際の参加費の平均が4,993円、今年度の想定予算の平均が5,004円でした。想定予算が5,000円台に乗るのは初めてで、前年から108円の上昇です。別の記事(Financial Field)でも、前シーズンの平均は4,896円で、3年連続で上昇し過去最高と報じられています。
背景にあるのは、食材費や人件費の上昇による飲食店の値上げです。「会費が毎年少しずつ上がっている」という実感は、データとも一致しています。
参加回数は「忘年会0.63回・新年会0.34回」
同調査では、2024年度の平均参加回数は忘年会が0.63回、新年会が0.34回でした。これは「参加しない人も含めた全体平均」なので、数字だけ見ると1回に満たないように感じます。しかし実際には、職場の会に加えて、友人・趣味・ママ友・親戚といった複数のコミュニティがある人ほど、参加回数は一気に増えます。「自分の年間の参加回数」を数えて初めて、本当の負担額が見えてきます。
平均額から見える年間の目安
平均参加回数(合計約0.97回)に会費約5,000円をかけると、全体平均では1人あたり年間約4,800円です。一方、忘年会と新年会に各1回ずつ参加する人なら、会費だけで約1万円。ここに後述する二次会や交通費が上乗せされます。
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会費だけじゃない!忘年会・新年会にかかる4つの費用の内訳

忘年会・新年会の出費を「会費」だけで見積もると、たいてい足りなくなります。家計の実感に近づけるには、次の4つに分けて考えるのがおすすめです。
1. 会費(飲食代)
コースの内容や飲み放題の有無で、3,500円〜7,000円ほどに広がります。幹事が金額を決めるため、自分では調整しにくい部分です。会社の会は役職による傾斜(部長は多め・若手は少なめ)がつくこともあります。
2. 二次会・三次会
一次会のあと流れる二次会は、1回あたり2,000円〜4,000円程度が目安です。「断りにくい空気」で参加するぶん、予算外の出費になりやすいところです。
3. 交通費・タクシー代
終電を逃したときのタクシー代は、距離にもよりますが3,000円〜1万円と幅があります。繁忙期は割増になり、年末は配車が混み合うことも見込んでおきましょう。
4. 家庭側のコスト(ベビーシッター・外食代・服飾費)
小さな子どもがいる家庭では、夜に出かけるためのシッター代(1時間あたり1,500円〜程度から)や、残る家族の夕食代が発生します。また、新年会では「着ていく服」を整える費用もかかります。見えにくいですが、年間の特別費としては無視できません。
年代・立場別の目安|忘年会・新年会は年間いくら?

ここでは、平均会費を約5,000円として、よくあるパターン別の年間費用をシミュレーションしました。実際の金額は職場や地域で異なるため、あくまで目安です(筆者試算)。
| パターン | 参加回数の例 | 年間の目安 |
|---|---|---|
| 最低限(職場の会のみ・二次会なし) | 忘年会1回+新年会1回 | 約1万円 |
| 標準(二次会1回・交通費少し) | 職場2回+友人1回 | 約2万〜2.5万円 |
| 子育て世帯(シッター代あり) | 職場2回+ママ友1回 | 約2.5万〜3.5万円 |
| 管理職・幹事を担当 | 職場3回+取引先1回 | 約3万〜5万円 |
発生する月は、忘年会が主に12月、新年会が主に1月(遅い場合は2月上旬)です。この時期はクリスマスや帰省、おせち・お年玉と重なるため、後述する「年末年始の家計カレンダー」で全体を把握しておくと安心です。
20代・30代の場合
同期や友人との会が多く、参加回数が増えやすい世代です。収入が伸びる途中でもあるため、「全部参加」ではなく優先順位をつけて予算の枠を決めておくと、1月の家計が楽になります。
40代・50代の場合
幹事や上席として費用を多く負担する機会が増えます。一方で、子どもの教育費や住宅ローンの比重も大きい時期です。「会の費用は毎年この金額まで」と、年初に上限を決めておくのが現実的です。
ママ友会・趣味の会・親戚の集まり|職場以外の「忘年会・新年会」も忘れずに

家計管理を担う方に特に伝えたいのが、職場以外の会費も忘年会・新年会費用に含めて数えることです。調査の平均は職場・友人など全体を含みますが、実感としての負担は「ママ友ランチ」「習い事の保護者会」「ご近所・町内の新年会」などで膨らみがちです。
ママ友ランチ・保護者会の目安
ランチ会は1人2,000円〜4,000円ほど。クリスマス会やお別れ会を兼ねると、プレゼント交換の費用(500円〜1,000円)が加わります。幹事を引き受けた場合は、会場の予約や集金の手間もかかります。
親戚の新年会・手土産
お正月に親戚が集まる家庭では、手土産(3,000円〜5,000円程度)と、お年玉や食材の持ち寄りが加わります。おせち料理の費用とあわせて、正月の出費としてまとめて見積もると抜けが防げます。
家庭内の「プチ忘年会」
家族でレストランに行く、自宅で少し豪華な鍋を囲むといった「家庭内の忘年会」も、毎年の恒例なら立派な特別費です。年間予算に1枠入れておきましょう。
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会社負担と自己負担の違い|知っておきたい会費・経費・税金の基本

忘年会・新年会の費用が会社負担か自己負担かで、家計への影響は大きく変わります。調査(ミクステンド、幹事806人)では、約36%が「会社が費用を負担する」と回答しており、残りの会は会費制や一部自己負担と見られます。
会社が負担する場合の基本ルール
一般に、会社が福利厚生として行う忘年会などの費用は、全従業員が参加できること、社会通念上相当な金額であること、などの条件を満たせば福利厚生費として扱われるとされています。ただし、判断は個々の状況で異なるため、詳細は勤務先の経理担当や税理士にご確認ください。
自己負担でも「経費精算」できるケース
取引先との会食は、会議費・接待交際費として会社で精算できる場合があります。立て替えた分の領収書は必ず宛名つきで受け取り、締め日までに提出する習慣をつけましょう。立て替えが多い人は、翌月の引き落としで家計が苦しくならないよう、クレジットカードの締め日・支払日も確認が必要です。
幹事を頼まれたときの注意点
幹事は、会場の予約金や会費の立て替えが発生しやすい役割です。事前に「集金は現金か振込か」「キャンセル料が出たときの扱い」を取り決めておくと、トラブルを防げます。個人で負担が重くなる場合は、無理せず断る、または共同幹事にするのも選択肢です。
12月・1月は出費が重なる|年末年始の家計カレンダー

忘年会・新年会が家計を圧迫しやすい最大の理由は、同じ時期に他の大きな出費が集中しているからです。主な項目を月ごとに並べると、次のようになります(目安)。
| 発生する月 | 主な出費 | 目安金額 |
|---|---|---|
| 11月 | スタッドレス・防寒、お歳暮の準備 | 数千円〜数万円 |
| 12月 | 忘年会、クリスマス、大掃除、年賀状、お歳暮 | 3万〜8万円前後 |
| 1月 | 新年会、おせち、お年玉、帰省、初詣 | 3万〜10万円前後 |
| 2月 | 新年会の残り、バレンタイン | 数千円〜1万円 |
たとえばクリスマス費用や年末年始の出費の内訳と合わせると、12〜1月の2か月で、月の手取りの半分近くが特別費に消える家庭もあります。「今月はボーナスが出たから大丈夫」と思っていても、1月に翌月の請求が集中して家計が苦しくなる、というパターンは非常によくあります。
対策はシンプルで、12〜1月の出費を、年の初めの時点で見える化しておくことです。家計の流れについては特別費の年間スケジュールの作り方でも詳しく解説しています。
特別費として備える|忘年会・新年会の毎月の積立額を計算しよう

忘年会・新年会費用は、「毎年同じ時期に発生する、金額がある程度予想できる出費」なので、特別費として積み立てるのに向いています。計算は次のとおりです。
毎月の積立額 = 年間の見込み額 ÷ 12
| 年間の見込み額 | 毎月の積立額 | 目安のパターン |
|---|---|---|
| 1万円 | 約833円 | 最低限(職場のみ) |
| 2万円 | 約1,667円 | 標準 |
| 3万円 | 2,500円 | 子育て・交際が多い世帯 |
| 5万円 | 約4,167円 | 管理職・幹事が多い人 |
積立額の考え方の詳細は、特別費の積立方法と特別費は毎月いくら積み立てる?で解説しています。ボーナスがない家庭でも、年額を12で割れば毎月の積立で十分備えられます。
年初に「参加予定」をざっくり書き出す
1月に、昨年の参加実績(職場・友人・ママ友・親戚)を思い出して、「今年も同じくらい」と仮置きするだけでOKです。細かく計算するよりも、まず枠を作ることが大切です。足りなければ、ボーナス月に上乗せします。
専用の口座・袋に分ける
生活費の口座と混ぜると、積み立てているつもりでも使ってしまいがちです。特別費は専用の口座や封筒に分けて管理すると、貯まりやすくなります。
忘年会・新年会の出費を無理なく抑える5つのコツ

積立とあわせて、出費そのものを抑える工夫も知っておくと安心です。ただし「参加しない」ことが最適解とは限りません。人間関係や仕事への影響も踏まえて、無理のない範囲で調整しましょう。
1. 年初に「年間の参加枠」を決める
たとえば「職場2回・友人1回・ママ友1回」のように枠を決めておくと、誘われたときに迷わず判断できます。
2. 一次会だけ参加して、二次会は断る
二次会は1回2,000円〜4,000円の積み重ねになります。「明日が早いので」と早めに伝えれば、角が立ちにくいものです。
3. 移動手段を事前に決める
終電の時刻を確認し、タクシー代を使わなくて済むように時間を逆算しておきましょう。駅近の店を選べるときは、帰りの動線も意識するとよいです。
4. 会費の安い時期・プランを選ぶ(幹事の場合)
幹事の場合、12月の中旬〜下旬の週末は混雑して料金が高くなる傾向があります。11月下旬や12月上旬、または1月中旬以降にずらすと、料金が抑えられることがあります。
5. ポイント・クーポン・キャッシュレスを活用する
予約サイトのポイントや、キャッシュレス決済の還元を活用するだけで、数百円〜数千円の差が出ます。ただし、ポイント目当てに無理な参加をするのは本末転倒です。
節約全般の考え方は特別費を節約する方法7選も参考になります。
まとめ|忘年会・新年会の費用は「年初の見える化」で怖くなくなる

忘年会・新年会の費用は、会費が1回約5,000円、年間では約1万円〜3万円が目安でした。二次会・交通費・家庭側のコストまで含めると、思ったより大きな出費になります。大切なのは次の3点です。
1つ目は、職場以外の会も含めて「年間の参加回数」を数えること。2つ目は、年間の見込み額を12で割って、毎月少しずつ特別費として積み立てること。3つ目は、12〜1月に出費が集中することを前提に、年の初めから計画しておくことです。これだけで、「気づいたら1月の家計が赤字」という事態は大きく減らせます。
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📅 年間の特別費を見える化するアプリ「特別費カレンダー」
忘年会・新年会だけでなく、冠婚葬祭・税金・車検・帰省・家電の買い替えまで、年単位の出費を1月1日に見える化して、毎月の積立額を自動計算。口座連携は不要なので、まずは無料でお試しください。
参考:@DIME(ホットペッパーグルメ外食総研の調査)/Financial Field
※本記事は家計の計画・見える化を目的とした情報提供であり、金融商品の勧誘や投資助言ではありません。掲載の金額はすべて目安です。

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